2018年11月

職場の上司の口癖が「その理由を考えろ」。
良いと思う理由、悪いと思う理由。始めたい理由、修正したい理由。
それによって頭の中でどんなことについても自分なりに「理由」を探るようになっていた。
仕事の上でコレはすごく役に立っていて、新しい企画についての説明準備がバッチリ整うようになった。

けど。
でも。
この理由を考える癖が奴との離婚を後回しにした大きな原因となったのも事実。
この人と一緒にいる理由、苦難を用意された理由を散々考え、投げ出してはいけないと思い込んでいた。
大きなトラブルが起きる度に、また理由を考え…。
今思えば馬鹿すぎる。
あれこれ理由を付けて別れない自分を正当化したかっただけ。 
人生は1度きり。そしてあっという間。
大切な時間を無駄にしてしまった。
お金の不安と、機嫌取りの日々。誰よりも奴を優先しないと怒り出すので、結果として子供の成長に寄り添えなかった5年間。こんなに悲しいことは無い。二度と戻らない貴重な時間なのに。
唯一の救いは子供が優しく素直に育ってくれた事。反抗もするし喧嘩もあるけど自慢の我が子。

ダメな男と一緒に居続ける理由なんてない。壮絶な事態を乗り切って得るものは何?
戦場のような日々から勇気を持って離脱した方がよっぽど幸せなはず。
経済的に豊かでなくても、心豊かに表情豊かに暮らせるに違いないから。

奴と別れてから、穏やかな毎日を過ごしている。
人混みに、奴に似たシルエットを見つけると足がすくむことはあるけれど、以前と比べたら何て幸せな毎日だろう。
なので振り返ることを避けて過ごしていた。思い出して夢を見ても嫌だし、煮えくり返るような思いや終わりのない不安から離れたかったから。

そうこうしているうちに年末だ。
この1年、奴との問題は何ひとつ進展しなかったなあ。
まだまだ残るお金の問題。もしここで私が死んだりでもしたら、奴の作った借金が子供に残ってしまう。
平和でも忘れてはいけないこと。
戦いは終わってないのだから。
全てクリアになって過ごしたい。
早くその日を迎えたい。

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